武装解除

武装解除  -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)

武装解除 -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)

正直、驚きました。
日本人にもこんなことをやってる人間がいるのか、と。
紛争地帯に乗り込んで、対立する軍閥武装解除を行う。
そんな人が。
シエラレオネ東ティモール、そしてアフガン。
実際に活動した場所も危ないところばかりです。
個人的には武装解除の具体的なプロセスが書かれている点が非常に興味深かったです。
武装の『軍事監視』がいかに重要か、その反面の抑止力としての武力の重要性。
現場の方が書いているだけあって、非常に興味深い。
昨今議論の遡上に上がることの多い9条の改正や自衛隊の海外派遣に関して具体的に考えさせられる内容です。
筆者の方は憲法に関しては「前文と9条の『改正』に反対」、海外派遣に関しては「もっと他の方法で」といった感じのご意見でした。
まあ、個人的にはいくつか気になる点が*1無いわけではないんですが、考える素材として非常に有意義な本でした。

*1:政府援助を受けている日本のNGOに対しての提言の内容に引っかかりを感じましたね。「人命よりも理念を優先せよ」みたいな内容でしたので。個人的に反発を覚えました。何より、この方の意見って日本の国益の側ではなくて外側からの意見て感じがしました。よい悪い、左右関係なく。